インサイト

  • リジェネラティブと「金継ぎ」

    欧米の最新ビジネスモデルを紐解くと、日本古来の文化や商習慣にたどり着くことがある。リジェネラティブもその一つで、サスティナビリティが地球の延命措置とすると、地球の再生医療に相当する。「金継ぎ」の哲学にも通じるコンセプトで、全く新たなアプローチによって日用品を芸術的価値に昇華させる。地球の再生は...
  • 一粒で二度おいしいスキーム

    A社はアグリゲーターにM&Aされて1回目、そのアグリゲーターがIPOして2回目。どちらにも投資するVCなら、一つのスタートアップで2度のExitを味わえる。収益化しているスタートアップに絞ればPEも参戦できるので、スタートアップを束ねたアグリゲーターは一気に成長トレンドに乗れる。このス...
  • 逆ピラミッドの社会保障制度

    若年層の減少により、日本は逆ピラミッドに向かっている。社会保障の資本を彼らに依存する限り、いずれ受給開始年齢は平均寿命を超えることになるだろう。高齢者、富裕層、機関投資家などの資本家が、若年層に投資することで、その利益を互いに享受できる社会は絵に描いた餅だろうか?実はそうした社会構造は、すでに...
  • 富裕層が決める世の中

    こんな世の中は想像できるだろうか?学校の生徒会長を決める選挙で、生徒1人につき1票ではなく、親の寄付金の額に応じて重みづけされていたとしたら…。もしくは国政選挙において納税額に応じた1票の格差があったら…。 こうした多数決の方法は、1人1票の頭数多数決に対して、資本多数決(もしくは加重投票制)...
  • 「サスティナブルな力」の実証

    世界的なパンデミックにより、フードデリバリー業界には空前の大ブームが到来している。実はこの業界の歴史は長く、2010年代初頭に創業ラッシュが起きている。しかしコロナ禍の直前に撤退したスタートアップも存在する。明暗を分けたのは「サスティナブルな力」かもしれない。
  • 今こそ、ツケを払おう

    なぜ、カーボンニュートラルに取り組むべきなのか?その答えは「大地震の津波被害が甚大化するため」である。地震大国の日本にとって地球温暖化の海面上昇は最大の脅威である。皮肉なことに、温室効果ガスを最も排出する石炭火力発電を日本は止めることができない。しかし今、産業革命のツケを回収するイノベーション...
  • 市場開拓モデル

    タイムマシン構造を利用して、成功モデルを水平展開するのが最も確実である。先進国から新興国、都市部から地方、大手企業からSMBなど、応用範囲は広い。しかしそこに真のイノベーションは誕生しない。早すぎて時代が追付けなくても、継続する力があれば、いつか時代を引き寄せる。そう信じるチカラがイノベーショ...
  • 共生が生むイノベーション

    TigerはVCが育てるスタートアップが無ければ投資先がない。VCはTigerのファイナンス力のおかげでスタートアップを世に送り出すチャンスを増やせる。スタートアップは両社のサポートで夢を実現することができる。オールドエコノミーの枠から”はみ出す”ことが、イノベーションの第一歩だ。
  • 伝統の破壊者

    A16zをはじめとする多くの伝統的VCは「ヘビーデリジェンス&スーパーハンズオン」の投資戦略を採用している。スタートアップの将来性をしっかり吟味し、長期視点で育てることがバリューアップに繋がると信じられてきたからだ。 そこへ突如現れたTiger Globalは真逆の投資戦略「ライトデリジェンス...
  • ジェンダーギャップ

    日本男性は女性の1/5しか家事をしない、その免罪符が外で仕事をしている、である。しかし多くの男性は知らないだろう、女性は家事と同じ時間、外でも働いているという事実を・・・。
  • ガラスの天井

    労働人口の減少には、少子化の解決を待つまでもなく、眠っている優秀な女性を起用すればいい。問題は本気でハシゴを修理したり、見えない天井を取り払おうとする経営者が少ないことだ。
  • コロナショックとリーマンショック

    リーマンショックの原因は、金融システムの欠陥であり、その後、経済の修復には5~7年を要した。しかしコロナショックは感染防止のための「需要の強制停止」であり、解除によるリバウンド需要は約半年で経済を正常化することに成功した。これはUKの先例であり、日本の未来であると願いたい。