インサイト

  • Web3に見る冬の炎

    Web3企業のネイティブコイン価格の多くは2024年末から2025年初頭をピークに低迷を続けている。ネイティブコインの価値はWeb3企業のビジネスモデルと連動しているため、技術開発や市場開拓に投資することが難しい、いわゆる「冬の時代」に突入している。やっかいなのはどんなに素晴らしいビジネスモデ...
  • デジタルの枠からハミ出せ

    歴史を振り返るとイノベーションは、従来の「枠」からハミ出すときに起こる。電話や自動車が単なるモノであった時代から、デジタル技術を搭載することによって道具の枠をハミ出すことができた。これは裏を返せばデジタルの枠にあった様々なビジネスモデル(クイックコマース、AIチャットなど)がモノと融合すること...
  • AIと投資規模

    現在、投資家はAI企業に対して最大5倍の資金を投資している。そのAI企業は近年、ハードウェアと組み合わせるビジネスモデルを模索している。こうしたハードテック企業は大きな資金力を武器に、非AI企業よりも高い成長力を持つ可能性がある。こうした磨かれた技術はあらゆる産業において高い価値を示ており、多...
  • Large World Model

    ズームとドリーの違いをお分かりだろうか?ズームインがカメラ本体を動かさずに望遠レンズで倍率を上げて被写体を拡大する技術であるのに対し、ドリーインはカメラ本体を動かしながら被写体に近づけることで接写する技術である。結果的にどちらも被写体を拡大することができるが、ドリーインの場合は周辺の景色が後ろ...
  • 労働生産性とAI

    まずはこのグラフを見てほしい。これはAIと労働生産性の関係を示しており、従業員一人当たりの売上が高いスタートアップほど左側にあり、その多くがAIの力を借りている(オレンジ色の線)ことがデータとして示されている。小回りの利くスタートアップにおいて、既に結論は出ている。産業を問わず、AIは労働者の...
  • AIのお買い物

    AIはお財布を持っていないし、クレジットカードもない。AIエージェントが自由にショッピングできると言っても、結局は人間が決済するならイノベーションは起きない。もしかするとDeFiがAI Commerce実現のブレイクスルーになるかもしれない。
  • ハイプサイクルの謎

    この図が何に見えるだろうか。山頂の山小屋?富士山の噴火?いえいえ、これは最先端テクノロジーの調査会社であるガートナー社が提唱する”ハイプサイクル”である。読み方は「この技術は黎明期から期待のピークに向かっているが、その後、幻滅期を過ぎて世の中に普及するまでには10年以上かかる見通し」となる。ち...
  • ”続ける”こと

    成功の法則、それは「途中で諦めず、やり”続ける”こと」である。これは過去20年に渡り、数百社、数千社のスタートアップを追い”続けて”得た教訓である。最後に残るのは時代が追い付くまでキャッシュランウェイを保ち”続けて、イノベーションの火を灯し”続ける”経営者である。
  • 儲からない顧客とは?

    クラウドサービスの平均値では、サイト訪問者1,000人のうち、有料版に移行するのは僅か5人という。問題はこの0.5%というコンバージョン率の低さではなく、自社サービスを提供しているのに収益化できていない132人の「儲からない顧客」の存在である。広告サポートの導入によって、顧客のサブスク収入が増...
  • Moravecのバラドクス

    人間にとって簡単なことはAIやロボットには難しく、逆も真なりというパラドクス。例えば、膨大なデータを駆使した高度な推論はAIはお手の物だが、自転車に乗るなど、無意識で感覚的な動作はロボットにとって難易度が高い。つまり、人とAIやロボットが共存する社会を実現するには、お互いの得意分野を見極めるこ...
  • 未来を刷り込む

    1970年、当時7歳だった彼は大阪万博で動くロボットに感銘を受け、後にロボット工学の道に進む。約半世紀の時を経て、彼は表情豊かに会話するアンドロイドを開発、2025年の大阪万博に出展する。こうしてバトンリレーのように、テクノロジーは次世代に引き継がれていく。大人が子供に夢のある未来像を魅せるこ...
  • 欲しいのは「候補」ではなく「答え」

    タイムパフォーマンスが重視される昨今、検索する時間すら勿体ないという。確かに検索ワードを入力したところで、関連するサイトのURLが並ぶだけで、欲しい答えにたどり着くには、それなりのコツと時間が掛かる。しかも候補の上位はSEO対策済みとなれば、広告予算のある企業のコンテンツが目につくという、広告...