投資バブルは完全に収束、コロナ前の水準に戻ったが、VCは短期トレンドに左右されず、一定水準の投資戦略を粛々と継続してきた。南半球のVC投資が急成長しているとは言え、投資額の95%が北半球で、投資バブル期に成長したアジアがのシェアが低下、投資の舞台がコロナ前の北米に戻りつつある。AI投資は2023年の一過性ではなく、2024年Q2に史上最大となるVC投資額の35%のシェアに達した。
シード、アーリーからミッドステージにかけて、AIテクノロジー企業が投資額トップ10の半数を占める状況、AI領域に対するVCの期待感は非常に大きい。レイトステージでもAI系スタートアップは多いが、本業のビジネスモデルに対して生成AIを活用するケースが多い。
生成AIはハイプサイクルでも期待のピークから幻滅期に落ちそうで落ちない“珍しい状況”になっている。
癌や免疫系疾患に対する新たな治療方法(新たな抗体の設計、標的療法など)に対する投資が集まる傾向にある。2022年頃から医療系のスタートアップが増加しているが、その状況は2024年になってより鮮明になっている。
自動運転のアルゴリズムを鍛えるシナリオを生成AIが作る、運転行動の理由を説明する、新たなタンパク質をAIで生成する、こうした“プラットフォームとしての生成AI”(GenAI PaaS)のユースケースが様々な領域に広がるかもしれない。
レポート形式:PDF 6.38MB)
元データ:PowerPoint、85スライド、A4サイズ