2021年初頭、これまでステルス状態にあったNFT市場が突如、活況を呈した。デジタルアートは億越えで飛ぶように売れ、ツィートにまで高値が付くような状況となった。
NFTの「Non-Fungible=非代替性」とは他のアイテムと代替することができない性質という意味だが、話は簡単ではない。所有状態やアイテムのコンディション、希少性などによって代替可にも代替不可にも変化する。例)新品のスマホは代替可、使用中は代替不可、中古品は代替不可、リフレッシュ品は代替可など。
NFTの最大のイノベーションは、従来はネットでコピーし放題のデータに価値を与えたことである。それに伴い、デジタルコンテンツのクリエーターにとって、新たな収益化の道が開け、NFTを通したパトロンコミュニティも生まれている。
NFTによる収益化は、クリエーターがデジタルコンテンツの品質を上げるインセンティブとなる。ソーシャルグラフに代わり、アセットを介したトークングラフの活用で新たな経済が生まれる。
このまま初期の熱狂が引いたとしても、ピークを過ぎたとは断定するの早計である。現在はNFTブームで多くの企業が参入を表明しているが、今後本格的な普及期を迎えるためには、一般ユーザにとってブロックチェーンの敷居を下げることが不可欠である。
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元データ:PowerPoint、77スライド、A4サイズ