顧客の成功が自社の成功
SaaS起点で2000年代初頭に出現した「カスタマーサクセス」は、モノからコトに時代が変化する中、XaaSとしてあらゆる領域で再び注目を浴びている。
例えば、ジェットエンジンからエコー診断装置まで、産業機器(Equipment)の領域ではEaaS、もしくはサービタイゼーションとして月額課金にシフトし始めている。
C向けでは定額のサブスクリプション制、B向けではシート数や利用頻度によるユーズドベースもしくは事業成果によるアウトカムベースで課金する方式となる。
売上からLTVへ
売り切りモデルは契約がゴール(販売時点の売上高)だが、XaaSモデルは契約がスタートになるため、長く利用してもらうことで収益が生まれるため、LTV(ライフタイムバリュー)が重視される。
この点において解約(Churn)を予防しながら、アップセルやクロスセルでエクスパンド(Negative Churn)に貢献するのがカスタマーサクセスである。
プライベートトレーナー
トレーニングジムで会員が目標を達成するために伴走するプライベートトレーナーのように、顧客企業がシステムや製品を確実に使いこなせるようになるまでオンボーディングをサポートし、最終的には事業目標の達成に貢献することを目的とする。
顧客が自社のXaaSを利用することで、事業が継続(もしくは成長)する限りにおいて解約を予防できるため、利用状況を常にモニタリングし、手遅れ(顧客が解約を決定する)になる前に、異常を検知して知らせるカスタマーサクセスツールも普及している。
少子高齢化とカスタマータッチ
日本を含む先進国では労働者人口の減少が共通の課題となっており、従来のように全ての顧客に1対1の手厚いサポートをすることは難しくなってくる。
またパッケージ販売の時代とは異なり、顧客毎のカスタマイズもXaaSモデルでは基本的に難しい。
これらの課題に対して、最新の手法やトレンドを紹介する。
レポート形式:PDF (5.6MB)
元データ:PowerPoint、74スライド、A4サイズ