米国では株価の低迷やインフレの影響で、テック企業を中心に大量解雇の波が押し寄せている。VC投資も減速する一方、長期目線では景気回復に備え、代替労働力としてAIの活躍が期待される。
2022年Q1は若干の減速、ディールサイズの小型化も進行するが、伝統的VCを中心にアーリーステージの投資は活発である。Healthcare、Fintech、Retail Techがトップ3の領域で、Fintechのみ2022年Q1も投資が伸張、ミドルステージ以降で投資家の撤退がないことが要因。レイターではノーコード開発、オープンソース、メタバース、サイバーセキュリティなど実用化されている領域、アーリーではバイオテクノロジーが投資を集めている。
パターンレコグニションとマシンラーニングの領域が急成長、AIによる画像識別能力は人間のレベル。画像生成もGANの出現により、人間では識別できないレベルだが、常識推論は実用精度にない。自動運転の領域では、Lidar(レーザー)から画像認識に向かう技術転換が起きており、画像認識は損害保険の自動査定にも広がりつつある。
従来は採算性の問題で手つかずの領域(希少治療薬の開発)にもAIが入り始め、短期間&低コストで新たな市場を形成する動きがある。人の能力を超えた処理ができることでサイバーセキュリティー領域でもリアルタイムかつ予防的措置が可能となっている。
AIの処理結果が最も大きな効果を発揮するロボティクスは、人間が開拓できなかった市場に到達する可能性も秘めている。
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元データ:PowerPoint、80スライド、A4サイズ