現在および将来の日本社会に最も大きな影響があると考えられる50種類の社会課題を抽出した。これらは独立して発生、存在しているわけではなく、互いに因果関係を持つ場合が多い。
また問題も複雑に構造化されているため、解決のハードルは極めて高い。中には法体系や制度設計に起因する場合もあり、民間のソリューションが遠く及ばない社会課題も存在する。
しかし官民挙げてSDGsを達成する機運は高まっており、解決に向けたドライブとなっている。
50種類の中から、解決による社会的インパクトが大きいと考えられる15種類については、詳細にデータを取り、論点を整理することで、解決の糸口を探りつつ、SDGsとの紐付けも行った。
特に国際社会において日本が最も遅れているとされる「男女格差」や「LGBTQ」の問題をあえて取り上げ、それが少子化の遠因の1つであることも示した。
また少子高齢化の問題について、その原因は「高齢者」ではなく「少子化」にある。つまり高齢者人口の多さは問題ではなく日本社会の“前提”として捉え、将来に向けた対策を探る。
物事には因果関係がある。日本が抱える様々な社会課題にも原因と結果があり、その繋がりの強さにも濃淡がある。それら全てを表現すことは難しいが、本レポートでは日本の社会課題の全貌を俯瞰する。
将来の日本経済を労働生産性だけで判断する場合、今後の人口減少はマイナスにしか働かない。
しかしイノベーションの力は労働生産性を超え、人口減少を補完して有り余る生産性を生み出す可能性を秘めている。
その観点から、日本の社会課題に立ち向かうスタートアップが多数世に送り出されることを期待したい。
レポート形式:PDF(7.53MB)
元データ:PowerPoint、39スライド、A4サイズ