奨学金制度はまさにこの仕組みで、優秀な大学生に学費を出資、返済は社会人になってから収入の一部から行われる。RBFはこの企業版で、投資家が未来の収入を担保に、売上が立つ前に前倒しで資金を提供する。
SaaSやサブスクなどリカーリング収益に普及によって、数ヶ月から１年程度の売上見通しが立つ企業が増えたことで成立する投資スキームである。投資家は年間契約数や顧客の定着率など、未来が読めるデータだけを参考に投資企業を決定するため、申込から着金まで最短で２４時間以内も可能である。
多くのSaaS企業は成長資金を確保するため、年間契約による“割引“で売上を前倒しして回収、これをプロダクト開発やマーケティング活動などの先行投資に充てている。これは実質的に顧客からの売上の“前借り”であり、20～30%の割引＝コストを支払って調達している。RBFは顧客からではなく、投資家からより低コストで調達できる仕組みとして提供されている。
銀行融資は売上が低い時期は返済が厳しくなることがあるが、RBFは売上に応じて返済額が変動し、借入ではないため金利が掛からず、返済期間が延びることによる残高変動もない。VCによる投資は20～30%の株式持分を求められるが、RBFはエクイティフリーのため希薄化や経営権を手放す必要もない。
従来のスタートアップ投資は指数関数的成長によるExitで収益化するが、RBFは事業の継続性で収益化するため、創業者は会社を手離すのではなく長く続けるための経営を目指すようになる。
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元データ：PowerPoint、67スライド、A4サイズ