スタートアップ投資全体のAIの割合は年末までに3年前の10%から2倍に拡大が見込まれている。今年はホリゾンタル領域に加え、バーティカル領域にも拡大している。業界単位の解像度が上がったことで、ビジネスで使えるAIが増えてきている。
ワークフローを自律的に動かすAIエージェントは、アウトプット品質をコントロールできるため、2025年に入ってエンタープライズ用途で加速度的に普及しつつある。その影響を受けて現在は、複数AIエージェントを束ねるオーケストレーション、コンプライアンスを逸脱しないためのガードレール、機密情報を守るセキュリティフレームワークなどの整備が進行している。
いかにもロボットのような口調は過去の話で、現在の音声AIは一般の人では聞き分けるのが困難なレベルにまで進化、2025年の下半期以降は音声AIが主役級の存在感を示すと予想される。本来は音声コミュニケーションが望ましいが、人手不足でテキストベースにしている分野(顧客サポートやアウトバンドセールスなど)では、音声回帰の流れが生まれ始めている。
マルチエージェントシステムによって人間ひとりひとりの個性をAIエージェントに落とし込み再現、それぞれが人間同士のように影響し合うことで、次に起こる未来をシミュレーションする。新商品の販売予測から選挙の投票行動、災害時の避難誘導まで幅広い分野で活用が期待される。
LLM(大規模言語モデル)はSLM(小規模言語モデル)へ、そして現在はLWMs(大規模世界モデル)という新たなチャレンジも起きている。最終的に目指すのはAIが生成した空間に知能を融合するSpatial Intelligenceの世界観だが、その市場規模はまだ未知数である。
レポート形式:PDF (8.9MB)
元データ:PowerPoint、80スライド、A4サイズ


