近所のスーパーにも行けない日常が来ることを誰が予想しただろう。現代社会にECがあったのは幸いである、クリック一つで「モノ」が向こうからやってきてくれる。
野菜から車まで何でもオンラインで買えるようになったが「モノ」はスマフォの中にも、目の前にもない。買った「モノ」をすぐに受取れるインストアとは違い、オンラインは「ヒト」と「モノ」が離れているため、受取るまでに余計な時間とコストが掛かることになる。
国語辞典の編集者が「紙の辞書は死んだ」と語るようにデジタルネイティブは分からないことがあるとき、スマフォをサッと取り出し、ネットで検索、数秒もあれ欲しい答えに辿りつく。こうしたインスタントニーズエコノミーは、購買体験にも波及しつつある。何にか欲しいモノがあるとき、ネットで注文、10分もあれば欲しいモノが手元に届いている。
インストアは目の前に商品はあるが、店舗まで「ヒト」の移動が必要で、外出準備や往復の道のりなどを考慮すると意外に時間が掛かるものである。それに対してオンラインは、注文が入ると即ピッキング&出発できるため、「ヒト」が店舗に出向くより短時間で自宅に「モノ」が届けられるようになる。
冷蔵庫のない家庭が増えているという。顧客に近い場所に“共同冷蔵庫“のような在庫ポイントを置くことで、必要な時にすぐに届くサプライチェーンが実現する。特に生鮮食品や日用品は家庭ごとに消費スピードや好みが異なるが、個人の履歴データを駆使することで、アノニマスなPOSデータのコンビニよりも低い安全在庫で低コスト運営できる可能性がある。
レポート形式:PDF (5.228MB)
元データ:PowerPoint、69スライド、A4サイズ