現在人類は新たなテクノロジーイノベーションの波を体感している。これはかつて経験したことがないほどのSuper Cycleの幕開けかもしれない。OpenAIが相次いでローンチした「GPTs」や「Operator」は、労働生産性を上げるだけでなく、消費者をMachine Customerに変貌させるだろう。
AIエージェントは“自律的に動く”ことから、人間の作業負荷を低減できるメリットがある一方で、アウトプット品質のコトントロールは難しくなる。Full-Autoタイプはワークフロー(タスクを実行する順番)をビジネスルールに従って人間が作り、各タスクのステップだけをAIエージェントに任せる。Co-Pilotタイプは人間の作業にステップバイステップで寄り添い、アウトプット品質を確認をしながらタスクを実行することができる。
かつてF1はエンジン開発競争でコンストラクター各社が個性を発揮した時代があった。しかし現在はレギュレーションの厳格化から、エンジン開発より車体設計やチーム戦略の競争にシフトしている。AIの分野でもエンジン(LLM)の上位レイヤーにおける競争環境が急速に整備されつつあるため、コアコンピタンスに関する発想の転換が必要となる。
オープンモデルのDeepSeekからSLMを構築したり、OpenAIをファインチューニングもしくはRAGモデルを構築するなど、選択肢と戦略が豊富になってきている。自社が提供するビジネスモデルやプラットフォームの特性に最適なAI戦略を採用することが、労働生産性とアウトプット品質の両立に繋がるだろう。
レポート形式:PDF (9.1MB)
元データ:PowerPoint、74スライド、A4サイズ