モノではなく、体験を買っている
損害保険の役割を考えてみよう。消費者がモノを買うとき、それは体験を買っていることになる。例えばスマートフォン、個人設定をして、好みのアプリを入れて使ってはじめて価値を持つ。この体験価値はモノの劣化や故障で中断されることがある。修理に出すものいいが、費用は掛かるし、治るまでは体験が中断する。売り手目線では、顧客が他社にスイッチングするリスクが高まる。そこで登場するのが保険(保証)である。商品価格に元々組込まれていて、故障したら即日交換により体験価値が持続、顧客のLTV(生涯価値)が向上する。まさに保険があるかないかで、売り手にとっても買い手にとっても天国と地獄である。こうした組込型の保険は現在、あらゆるジャンルに拡大、消費者の体験価値の持続性を保証してくれる。