ファイナンスのイノベーション

資金繰りは永遠の悩み

多くの事業者は資金繰りに日々、頭を悩ませている。金融機関に事業融資を申請すれば実績が足りないと却下され、VCに持ち込めばイノベーションが弱いと弾かれる。経営者がモチベーションを失う典型的なケースである。

 

ファイナンスが時代遅れ

これまで資金調達できないのは事業者側に何らかの問題があると考えられてきた。しかし新たな見方として、ファイナンスの仕組みそのものがアナログ過ぎて、デジタルネイティブ世代のスピード感やビジネスモデルにフィットしなくなっているという仮説が成り立つ。

 

RBFの出現は時代の要請

近年出現した「Revenue Based Finance(売上を元にした資金調達)」は、銀行融資やVC投資とも異なるデジタル完結型のファイナンスとして海外で注目されている。審査基準は「売上の見通し」だけで、過去の実績も差別化要因も、経営者の資質すらも一切問われない。

 

サブスク市場の成長

時代が所有から共有(シェアリング)に移行したことで、課金方法も一括支払いではなく、月額払いが主流になってきている。動画配信サービスや日用品のサブクスまで我々の生活に欠かせない存在になっている。事業者目線ではリカーリングビジネス(継続課金)であり、将来の売上見込みを立てやすいモデルである。

 

赤字でも資金調達

リカーリングビジネスで毎月一定の売上がある事業者なら、銀行やVCがダメでもRBFで資金調達できる可能性が高い。RBFの特徴は赤字企業でもキャッシュランウェイ(運転資金が尽きるまでの期間)があれば、資金調達できる点にある。イノベーションが弱かったのは企業側ではなく、ファイナンス側だったのかもしれない。

コメントを残す